2008年10月10日金曜日
かくれ上手のホソワレカラ
海藻に棲むワレカラにも、潜って観察した時に見つけやすいものと、なかなか探し出すことのできないものがある.海藻につかまる時に上半身を持ち上げるタイプの種類は比較的に見つけやすい.一方、ホンダワラ類の海藻などの枝に体を伸ばしてぴったりと身を寄せて、体色も居場所に似せたまるで海藻に溶け込むかのような種類では、その存在を知ることが難しい.写真は野外で見つけたホソワレカラの雌で、ヤツマタモクの枝につかまっているのだが、眼の所在に気付かなければ、見つけられなかったと思う.ホソワレカラは藻場にも見つかるし、流れ藻からもしばしば採集される.ワレカラたちがいかに巧みに隠れても、海藻をよじ登りながらギョロギョロとエサ探しをするオハグロベラのような魚類は欺けないことが多いようで、魚の消化管内を調べると見つかるワレカラの数は多い.
登録:
コメントの投稿 (Atom)
閲覧数ベスト5
-
震災後の2011年7月1日からラジオ体操が日常のルーチンになったので、5年目突入だ。7月20日から今年も夏季巡回ラジオ体操が始まった。毎回の放送のはじめに開催地の解説があるため、体操自体は時間が微妙に短くなる。イントロのウォームアップ体操が2種類から1種類になり、第1体操と第2...
-
ウニは受精やその後の卵発生を観察するのに理想的な生物だ.入手しやすいうえに放卵と放精を誘導しやすい.種類によって産卵期が異なっているために、対象種を変えてゆけば一年中発生の研究ができる点でも重宝されてきた.下田で実施される臨海実習では春期にはバフンウニを使い、夏期にはムラサキウ...
-
ワレカラ絵本は予想外に売れ行き好調だ.茨城県自然博物館で販売中の分も在庫を尽きそうだということで、お盆前に在庫補充の予定である.口コミで買って頂いている分もずいぶん出ている.自然好きの知人への帰郷時などのお土産にとお菓子代わりにドドンと買ってくれるような人もあり、嬉しい.一方...
-
東京と熱海の間を新幹線こだま号で頻繁に往復するようになっ て、気になるものがいろいろと見えてきた.ここのところどうも気になって仕方なかったのが座席の肩の部分に飛び出しているキリンの角のような突起だ.乗る時によって、有ったり無かったりする(右の写真がツノあり、左の写真がツノなし...
-
雨の降りしきった先週の朝、出勤のために農学部北門から入構して歩いていたら、ぬれた道路を小さな黄土色のものが這い回っていた. カタツムリに似ているがドングリのような形の薄く繊細な感じの殻を背負っている.見かけたことのない生き物だった.30 個体は居たのだけれど、通勤のために構内を...
0 件のコメント:
コメントを投稿