2009年2月14日土曜日
最終講義のとき
大学教員は退職に際して『最終講義』を行なう.通常の講義時間よりも長い時間枠の中で、自由に語ってよいことになっている.まれに最終講義を辞退される先生もあるが、通常は大学における生活の締めくくりとして、自らが行ってきた研究と教育の道筋について語られる.最終講義はつつがなく大学生活を送ってくることができた証であり、教員にとっての卒業式である.この最終講義に与えられた時間をどのように活かすかに、語られる先生の考え方や人となりが反映されていることが多く、それを聴講できることは大変に貴重な勉強の機会となる.同じ大学の組織でもあまり縁のなかった先生である場合には、その先生の研究がどういうものであったのか、その全貌を知ることもできる.今日は日帰りで筑波に出かけて、2 教授の最終講義を拝聴してきた.スタイルの異なる最終講義であったが、いずれもさりげない語りの中に静かに心に沁みる深い感銘を伴う内容であった.時間をかけて満ちてゆき、大きな一つの世界を構築し、そこから幾多の種子を撒くことのできた人たちの与えてくれたまばゆい時間だった.
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