2008年9月15日月曜日
灯りと闇
夜の堤防にひとりで出かけることがよくある.ウミホタルのトラップを仕掛ける時とそれを回収する時、それに観察後のウミホタルを再び海に放流する時である.もう何年も前から学生実習や自然観察会のためにやっていることだ.始めのころは懐中電灯を持って出かけた.でも、バケツやらトラップやらに加えて懐中電灯まで一緒に持って歩くのは面倒なので、あるとき灯りを持たずに出かけた.危ないかなと思ったが、実際のところ何も困らなかった.暗さに眼が慣れると、たいていのものが見える.堤防付近は浜からの薄明かりもあるし、月明かりのある時はなおさら明るくなる.むしろ灯りのある時の方が、灯りの輪の外の暗さを強く感じる.当たり前といえばそうなのだけれど、闇の濃さは灯りがあると生まれることを実感した.
登録:
コメントの投稿 (Atom)
閲覧数ベスト5
-
図鑑に写真が掲載されているせいか、 ワレカラモドキは ダイバーさん たちによる認知度がけっこ う高い種類である. ワレカラの仲間とし ては 3 cm を超えるサイズのものも あって大きめだし、 シロガヤやアカ ガ ヤな ど大きめのヒドロ虫の群 体の茂みに 隠れているので、比較...
-
保育園生の息子は朝食の食卓についてもなかなか食べ進まず、些細な事で気がそれては食事半ばで遊び始める.台所が片付かないうえに登園時刻は迫るので、私も女房もイライラしてくる.そんな女房が今朝不思議な言葉を発した.「早くしなさい!ちんだらはんだらすな!」女房は九州の出身でふとした瞬...
-
東京海洋大学で開催された国際甲殻類学会の東京大会はたいそうな熱気に包まれていた.世界各国から集まった研究者たちが其処此処で固まりあって話し合う姿が見られ,私たちもそんな輪の中に入って楽しい時を過ごした.研究材料を同じくするいわば同好の士が集うと話も尽きない.関連分野の研究のレベ...
-
雨の降りしきった先週の朝、出勤のために農学部北門から入構して歩いていたら、ぬれた道路を小さな黄土色のものが這い回っていた. カタツムリに似ているがドングリのような形の薄く繊細な感じの殻を背負っている.見かけたことのない生き物だった.30 個体は居たのだけれど、通勤のために構内を...
-
仙台駅 3 階で演奏中の吉田ユーシンさん 10 日土曜日の午後のこと、デスクワークに飽いて、ひとりで定禅寺ジャズフェスティバルの会場へと出かけた.いろいろな締め切りに追われているので、とてもフラフラゆったりとは過ごせない状況だったが、どうしても聴きたい演奏がひとつだけあっ...
0 件のコメント:
コメントを投稿