2008年9月18日木曜日
イセエビと魚
実験センターの深さ1mに満たない屋外水槽にイセエビと魚がいる.漁師が混獲したもの,釣り上げたもの,実習で捕獲した後に放したものなど来歴はさまざまだ.夜、ここに実習で解剖に供した小魚やウミホタル採集に使った豚レバーを上から放り込む.とたんに物陰から魚が飛び出してきて、餌が水底に達するまでのほんの短い間にくわえていってしまう.魚が鉢合わせした時には、互いに目にも止まらぬ速さで餌を奪い合う.魚はカンパチ、ハマチ、マダイ、コショウダイ、イスズミ、メジナなどだ.水底にいるイセエビが獲物にありつけるのは、イセエビの直近にうまく餌を落としてやった時と、魚同士が争って餌を取りこぼしてしまったときの漁父の利だ.イセエビは天然の海底ではどうやって魚をかわしながら、餌を得ているのだろうかと、少々心配になってしまった.
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