2009年3月11日水曜日
ガガンボ哀れ
パソコンに向かって仕事をしていたら、蛍光灯の光に向かって飛んで来た糸くずの塊のようなものが私の側頭部を通過していった.びくっとして避けながら目で追うと、それは交尾しながら飛行しているガガンボのペアだった.春を感じた.それから 2 時間も経った頃だろうか.デスクの左サイドに並んでいるファイルキャビネットの側面あたりでにわかに激しく空気が動いた.はっと身を引いてキャビネット側面の壁に眼をやったとたん、再度空気がざわついて、その場所から1匹のガガンボが慌ただしく飛び立った.ガガンボのいた場所に眼を戻すと、そこにはハエトリグモに押さえ込まれた 1 匹のガガンボの姿があった.ハエトリグモの顎にはさまれているらしい虫の体は 10 分ばかりも震えていたが、やがてその動きは止まり、次に眼をやった時には両者とも視界から消えていた.交尾中に襲われたガガンボのペアの片方が捕われ、片方は脱出したのだ.私にはガガンボの雌雄の区別はつかないが、きっと脱出したのは雌であろうと思った.
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