2008年12月17日水曜日
ウェリントンの雨
一昨日から筑波に出かけたら、昨日から雨になった.久しぶりの筑波キャンパスでの雨だった.雨を見ていて思い出したことがある.先月行ったニュージーランドでのことだ.ウェリントンで 1 日だけ雨に降られた日があった.到着して間もない日で、大学院生の I さんと雨の中をこともあろうに道に迷って小一時間歩き回った.私は、知らないところで深刻でない程度に道に迷って彷徨い歩くのは、けっこう好きなのだが、I さんは参っていた.雨の中、わたしは常備の折り畳み傘をさして歩いていた.I さんも自分の拡げた傘の中にいた.私たちは、ケーブルカーから降りて、丘の斜面の住宅街を通って、大学のキャンパスを通って、墓地を抜けて、ハイウェイに架かる陸橋を渡って、そして市街地へと抜けていった.その間、いろいろな人に行きあったのだが、不思議なことに誰ひとりとして、傘をさしている人がいなかった.住宅街から近所に歩き出たらしい女の人も、キャンパスの中の学生さんたちも、公園墓地の中を歩くカップルも、市街地のビジネスマンたちも、ひとりとして傘をさしてはいなかった.皆、レインコートかパーカーのようなものを羽織っていた.あれは、偶々のことだったのか、それともあの土地では傘をさす習慣がないのか、いまだに分からない.そういえば、ウェリントンは『風の街』と呼ばれているそうだ.そのことと関係があるのだろうか.
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