2010年9月29日水曜日
鼻毛のこと
中学生の頃だかに読んだ北杜夫のエッセイで、どんな場面だったのかは忘れてしまったが、鼻毛を抜いてはちり紙の上に植え付けるという話が出てきた.ちり紙の上に毛根を下にした鼻毛が林立する様子を思い浮べて、なんだか楽しそうに思ったが、直立するほど豪快な剛毛状の鼻毛というのは現実的なものとは思えず、フィクションではないかと疑っていた.おそらく、中学生の鼻の穴の中にはひ弱で素直な鼻毛しか生育していなかったためだろう.中年と言うべき年齢域に入ってから、鼻の穴には本当に剛毛状の鼻毛が育つ事を知り、北杜夫の楽しみを追試してみようと思ったことがある.親指と人差し指の爪先で大きな毛をはさんでエイッと抜いてはティッシュのうえに立ててみるのだが、とても痛い.2 本だけ立てて止めてしまった.どうも私に向く作業ではなかったらしい.あるいは、もう少し年を経ると、鼻毛も抜けやすくなるのだろうか.
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