2009年4月12日日曜日
どう見えるのか
最近の犯罪では監視カメラの映像がよく公開される.コンビニ強盗や ATM 詐欺の際の映像などはかなり鮮明だ.現代では自分の所在も姿も誰かしらにモニターされている可能性がある.なんだか気持の悪い話だけれど、便利の代償だし、とりあえず悪いことをしでかさなければ、当面の害はない.ニュースや新聞のモニター映像を見ていて考えた.人には自分が外部からどのように見えているのかは分からない.鏡に向かう時の自分の姿はかなり特殊な場所におかれたほとんどスチルの画像で、自分という全体の形質の把握からはかけ離れている.それは幸いでもあるのだけれど、ちょっと不幸でもある.1 週間くらいの期間、寝ている時間以外の自分の姿を外側からずっとモニタリングした映像を見ることができたら、得るところは大きな気がする.思い描いている自分と現実の自分とのギャップに大きな衝撃を受けそうだが、それを一致させる努力に心を傾ける機会を作ることができるかもしれない.群衆の中をどのように歩いているのか、電車の中でどんなふうに振る舞い、どんなふうに居眠りしているのか.人と話をする時、笑う時、怒るときにどんな表情をしているのか.食堂で自宅でどんなふうに食事をしているのか.そして、酒を飲むときどんなふうに会話し、どんなふうに酔っぱらって、どんなふうに眠るのか.よく考えると、自分以外の人間たちが普通に見ていることである.それを同じように自分自身も見られたら、自分という人間をもう少し良く理解することができて、もう少しこましに生きられるのではないかと思う.
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