2009年2月17日火曜日
下田の雪
全国公開臨海実習の 2 日目である.今年は 7 大学からの参加者が集った.昨日までは春の嵐が吹き荒れて海に出られるような状況ではなかった.ところが、船からの採集を行う午前中までには波風は嘘のようにおさまって、海に出るのには良いコンディションになった.ただ、朝方からずいぶんと冷え込んでいた.実習の開始前に寒い思いをしながら採集道具の準備を行っていたら、なんと空から白いものがちらつき始めて、やがて吹雪のような様相になった.下田では雪は珍しい.それが、ものすごい勢いで降り始めたのだ.私達はワカメ採集の船上作業を降りしきる雪の中で行なうことになり、ずいぶんと冷たい思いをした.ただ、雪の中での作業はなんだか心楽しくて、おそらく参加学生諸氏にも良い思い出となったことだろう.でも、雪が降っていたのは私達が海に出ていた 1 時間半くらいの間のことで、全員が実習室に引き揚げてサンプル処理の作業を始める頃には、すっかり止んで青空さえのぞき始めた.午前中の雪中作業は、今となってはなんだか夢の世界の出来事のようである.
登録:
コメントの投稿 (Atom)
閲覧数ベスト5
-
ナマコの不思議な食事風景を見た.自宅の玄関に、いろいろな生き物を入れては眺めている小型の水槽があって、今はその中に大きさ 20 cm くらいのマナマコが入っている.食用に貰ったのだが、すぐには食べなかったので水槽に入れたまま、ペットになってしまったものだ.眺めていると、赤みを帯...
-
震災後の2011年7月1日からラジオ体操が日常のルーチンになったので、5年目突入だ。7月20日から今年も夏季巡回ラジオ体操が始まった。毎回の放送のはじめに開催地の解説があるため、体操自体は時間が微妙に短くなる。イントロのウォームアップ体操が2種類から1種類になり、第1体操と第2...
-
野鳥というのは、ヒトがある一定の距離以内に近づくと、忽ち逃げてゆくものだと思っていた.カラスもそうだったはずだ.ところが、最近、ずいぶんに近くまで寄っていっても、 なかなか逃げてゆかないものが多い気がしている.1 m より短い距離まで接近しても目が合っても、平気で柵や樹木の梢や...
-
トチノキに興味を持ったのがきっかけで、木の名前を調べ始めた.ずいぶん前に買って「積んどく書籍」になっていた「 落葉図鑑 」が活躍しはじめた.南三陸町へ向かって三陸道を往復し始めた頃だから 6 月半ば頃のこと.調査用の公用車であるダットサントラックの助手席で、高速道路の脇を埋める...
-
街角のファストフード店の窓際に座って、食後のコーヒーを飲みながら外を眺めていると、外の街路を行き交う人々のいろいろな様態が見える.服の色、髪型、体型、同伴者との位置関係、子供の連れ方、荷物の携行の仕方など、様々に違っている.それぞれが個々の生きて来た履歴から吹き出している性状だ...
0 件のコメント:
コメントを投稿