2010年2月28日日曜日
ライブで手の置きどころ
今年も下田でブルースライブが行われた.2007 年に始まったのではないだろうか.下田市のレコード屋の主人がプロのバンド仲間を集めて行う 1 年に 1 回のお楽しみだ.もちろんボーカルもギターもベースもキーボードもドラムもみんな素晴らしい.演奏曲目は昨年とかなり似ていたけれど、バンド編成の違いを楽しむこともできた.今年は一段と音の配置というかバランスが良かったような気がする.なんと言っても私の目当てはハーモニカの八木さんである. http://sound.jp/yagi-nobuo/ ハーモニカがフロントに出てライブで演奏してくれる機会というのは都会でもそうそうは無い.しかも観客数を少なめに抑えた企画なので、かなり近くで演奏の様子をみることができる.今回もひとりで出かけたのだが、着席して開演を待つうちに、なんだかふと両手の置き所が気になり始めた.膝に置くのも妙だし、祈るように両手を握るのも変だ.だからといって、腕組みするのもおかしなものである.いままで意識したこともなかったことなので、気になり始めたら奇妙に両手に違和感を感じて、いろいろと配置を工夫してみた.でも、阿呆なポイントを意識してしまうと、どうやっても不自然な心持ちになる.悩ましい.そのうちバンドの演奏が盛り上がって曲に心が吸い寄せられるうちに、自分の手がどこにあるやら意識すらしなくなった.アンコールの時分になって、そのことに気がついた.おかげで、八木さんの一息入魂の演奏を堪能することができた.
2010年2月20日土曜日
半世紀経って気がついた
変だ変だと思いながらずっと過ごしてきて、ひょんな拍子に思わぬ事実が明らかになることがある.少なからず衝撃的な、そんな体験をした.たとえばエディ・バウアーのような海外の衣類を購入するとき、セーターにしてもシャツにしても、みな袖が長いので、西洋人というものは腕が長いものだと信じていた.ところが、よく考えてみると国産の衣料を百貨店で買うような時も袖が長めに思えることが多い.それについては、最近の若者は体型が細長く、腕もついでに長めなのだろうとなんとなく納得していた.つい先日、女房と動物番組に出てきた猿かなにかの話をしている時に、人の腕の長さの話題が出た.私が西洋人や最近の若者についての意見を前記のごとくに述べたところ、彼女はそれはおかしいと異議を申し立てた.そんなはずはないと言う.そこで、女房と腕の長さ比べをしてみることになった.私の方が身長は 5 センチばかり高いのだから、当然私の腕の方が長いはずである.ところが、驚くべきことに私の方が短かった.私の得た結論は『うちの女房は腕がとても長い』だったのだが、女房の方は納得しない.そして、子供達や他の成人サンプルにもあたってみた結果、自分はごくふつうであることを証明してみせた.驚いたのは私の方である.ほぼ半世紀も生きてきて、ついに自分の腕が平均よりもかなり短いことに気づくことになったのである.そういえば、思い当たることはある.思い出せないほど昔から、セーターの袖は必ず外側に折り返して着ていた.ジャケットの袖口からワイシャツの袖の白い部分が他の人のように覗いていないことが多かった.空手の突きがなかなか相手に届かないような気がしていた.明らかになった新事実をふまえて、これからは積極的な対策を講じてみたいと思う.鉄棒にぶら下がるわけではない.袖が短めの衣類というものを探してみる.おそらくかなりの数のご同類が地球の上には居るはずである.そう信じたい.
2010年2月19日金曜日
ようやく足を洗う
ようやく足を洗うことができた.左足の小指を骨折して以来、巻いてあるバンデージテープがはがれないようにするために、左足先を濡らすことを禁じられていた.したがって、風呂では左足のつま先から踵にかけてビニール袋で包んだうえで、膝から下を湯船に水没させないように入浴していた.先日の定期検診で回復が順調なことが確認されたおかげで、ついに禁が解けたのである.3 週間以上洗わなかったわけで、当初は左足先端のみ黒ずんでゆくものだろうと思っていた.しかし、久々に洗う前にバンデージを解いて、左右の足先の色を比べてみたところ、むしろ洗わなかった方が白っぽく見えた.担当医には「夏でなくて良かったですね.夏に汗ばむとものすごく痒いのですよ」と言われた.夏だったら足先は何色になっていたのだろうか.何にしても、洗われた左足はすこぶる気持ち良く、まともな姿勢で風呂に入れる喜びに満たされた.
2010年2月2日火曜日
ありがたいエスカレーター
ふだん電車の乗り換え時には、なるべくエスカレーターを使わないように心掛けている.地下深い駅から続く長大な登り階段に挑むようなことはしないけれど、下りやちょっとした上りは、エスカレーターがあっても階段を行く.なんとなくそんな習慣ができてしまっている.エスカレーターというのはかなり短い階段に付いていることもあって、しかもそれが下りであったりする.こんなものは要らないのではないかと思うことがしばしばあった.しかし、今回足指の骨折をして、片足を引きずりながら歩く身になってみると、エスカレーターのありがたさが身に沁みるようになった.ふだんは何でもなく早足で通り抜ける道のりが、ずいぶんと遥かなものに感じられて、そんな時に階段の登り降りがないことは嬉しかった.短い下り階段のエスカレーターも大変にありがたかった.足の自由が利かないと、下りがなんだか恐ろしいことも実感した.何でもない当たり前のことなのだけれども、体感できたことは、ささやかな骨折のささやかな賜物である.
2010年2月1日月曜日
なんだかブルームーン
今年の 1 月と 3 月は月初めと月末に 2 回の満月がある.28 日の月周期のアタマとシッポがすっぽりと 1 ヶ月の内に収まるというのは、そう頻繁に起こることではない.この満月の 2 回目はなんでも『ブルー・ムーン』と呼ばれるらしく、幸運の予兆だそうだ.しかも、今年は元旦が満月だったのでことさらに珍しいらしい.1 月にはよほど良いことが起こるかと思っていたのだが、 正月に娘が肩を若木骨折し、月末には私が足の小指を骨折した.おかげで、家族がブルーになってしまった.でも、2 人とも大げさに骨折せずに、ささやかな骨折で済んだのはお月様のおかげかもしれない.きっと 3 月には、良いことが待っているはずである.
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