2010年11月13日土曜日
小春日和に気を許す
11 月の前半で海水温がぐぐっと急激に 4 ℃ ばかり下がった.11 日、小春日和の心地良い日に定期計測に出かけた時には、水深 10 m で 19.6 ℃ だった.透明度が上がり、浅い所では海水がガラスのように見える.波打ち際の風景は石垣島か宮古島かといった風情である.前日とは打って変わった穏やかな日で、気持ちよく潜水することができた.この日を選んで潜ったわけではなく、前月から予定していた調査日がたまたま好条件の日になり、海の神様に感謝したいところだった.適度にひんやりした澄んだ水の中で気持ちよく潜って、ホンベラやらオハグロベラやらの訪問を受けながら、海藻の計測を順調に終えた.ご機嫌な気持ちになって、コンパスの目盛りを別の場所で作業中のY 氏のいる方に合わせて泳ぎ出した.訪問がてら、もう少し水中散歩がしたかった.エビ採集トラップの設置作業完了を見届けて、そろそろ上がろうかと自分の手元をみて驚いた.水中ノートに取り付けていた物差しとノギスが無くなっていた.しっかりと結わえ付けておくので、落とすはずはないのだが、どこかに引っ掛けたのかもしれない.2001 年から海藻計測に使い続けていた道具を失くしてしまい、なんだか海の中で体の一部をもがれたような気分だった.しばらく探しても発見できず、残念無念に包まれて浮上した.計測を終えてすぐに船に戻れば問題はなかったはずだった.浮かれ気分が災いした.
登録:
コメントの投稿 (Atom)
閲覧数ベスト5
-
保育園生の息子は朝食の食卓についてもなかなか食べ進まず、些細な事で気がそれては食事半ばで遊び始める.台所が片付かないうえに登園時刻は迫るので、私も女房もイライラしてくる.そんな女房が今朝不思議な言葉を発した.「早くしなさい!ちんだらはんだらすな!」女房は九州の出身でふとした瞬...
-
ナマコの不思議な食事風景を見た.自宅の玄関に、いろいろな生き物を入れては眺めている小型の水槽があって、今はその中に大きさ 20 cm くらいのマナマコが入っている.食用に貰ったのだが、すぐには食べなかったので水槽に入れたまま、ペットになってしまったものだ.眺めていると、赤みを帯...
-
野鳥というのは、ヒトがある一定の距離以内に近づくと、忽ち逃げてゆくものだと思っていた.カラスもそうだったはずだ.ところが、最近、ずいぶんに近くまで寄っていっても、 なかなか逃げてゆかないものが多い気がしている.1 m より短い距離まで接近しても目が合っても、平気で柵や樹木の梢や...
-
とてつもなく小さな印刷文字を新聞紙面に見つけた.映画の広告の中に埋め込まれた高校生優待や高齢夫婦割引のコラムの中の文字である.スケール付きのルーペで文字サイズを測ったところ、いちばん小さなものは文字の高さが 0.3 mm に満たない.ひとまわり大きな文字でも 高さ 0.5 m...
-
雨の降りしきった先週の朝、出勤のために農学部北門から入構して歩いていたら、ぬれた道路を小さな黄土色のものが這い回っていた. カタツムリに似ているがドングリのような形の薄く繊細な感じの殻を背負っている.見かけたことのない生き物だった.30 個体は居たのだけれど、通勤のために構内を...
0 件のコメント:
コメントを投稿