2009年5月25日月曜日

石門の巻貝

 台湾調査の2日目は基隆から北西に向かい、台湾本島の北端を目指して沿岸を探査しながら移動した.北端近くに『石門洞』という奇岩と石灰藻の作った『藻礁』を観賞できる『石門』という観光地がある.大型観光バスも停まれるようになっていて土産物屋もある場所だ.海に面した見晴らしの良い場所にウッドデッキがしつらえてあって、食事や休憩のためのテーブルと椅子が配されている.私たちもそこで昼食をとった.その時に妙なことに気が付いた.テーブルの足元に細い巻貝が数えきれないほどたくさん散らばっている.同定に自信がないが、ウミニナかホソウミニナか、いずれにしてもウミニナに近い仲間の貝だ.はじめそれらは海から這い上がってきたものかと思ったが、よく見ると全てが死殻で、しかもいずれも殻の上端が折りとられていた.同行していた現地の水試スタッフに聞いたところ、観光に来た現地の人々が海岸で貝を採集して食べて帰ったあとのゴミらしい.ボイルしたあとで上端を折って中身を吸うとのことだった.聞いたことのない食べ方だったので興味深かったが、ボイルできる環境ではなかったこともあり、試食は諦めた.

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