2008年10月29日水曜日
博物館と百貨店
ショッピングが楽しいのはなぜだろう.目的とする物を買うことのみでなく、いろいろな選択の可能性を与えられるし、物の多様性を見て楽しむことができるからだろう.見たことのない物、類似物でも新規の物を目にすることは人の大きな喜びのひとつだ.服や小物や雑貨など分野を限定した店でも種類や色やデザインを比較して愛でることは楽しい.さらに分野によらずになんでも扱う百貨店やホームセンタ−などは商品の洪水のなかを泳ぎ回るだけでも楽しい.大きなホームセンタ−は他の大型店舗やレジャー施設と併設されてショッピングモールとなっていたりして、最近では家族が週末の一日を過ごすのにも楽しい場所となっている.よく考えてみると、陳列された多様な品物を見て楽しむというのは、博物館に似ている.違うのは、店では複数の同じ物があって手に取って買うことができること、骨董品でなければ全てが現時代の物品であることだろう.入館料の要らないことももちろん大きな特徴だ.でも、現代の大型店舗がそのまま数百年後の未来にタイムスリップしたら、そのまま科学歴史博物館もしくは民族博物館になることができるだろう.そんなふうに考えてみると、展示品を全て買うことができる『買える博物館』なぞがあったら、なんだか途方もなく楽しい気がする.どなたか実現して下さらないものだろうか.
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