2010年5月31日月曜日
卒業生にリンク
研究室の卒業生から久方ぶりに連絡があった.卒業研究でナマコの研究に明け暮れていた C さんだった.いただいたメールの尻尾にブロクリンクが付いていた.開けてみると、環境問題など諸々を取り上げたとても真面目なブログである.私のやさぐれたブログに繋げさせて頂くのはちょっと気が引けたのだが、真面目な仲間だってちょっとは居るのだというアピールもしたくて、相互リンクを張らせて貰うことにした.すべての水は海に注ぐというのが彼女のブログである.真水だって海に流れれば、海の水になる.私はいつも海に浸かっているから、ふわふわ浮かんでいれば、やがて皆に会えるかもしれない.
2010年5月28日金曜日
62 円の楽しみ
下田と東京との行き来にはできるだけ有料道路を使わないようにする.もっとも、時間ばかりかかるのも困るので、ETC 割引利用の小田原厚木道路と東名高速は外せない.その他は我慢する.我慢して金額を浮かせたからと言って、その分を浪費しては元も子もない.でも、運転中の眠気対策になにがしかを口にすることは必須である.私はガムを好まない.すぐに味が無くなって、無味のものを咬むのに顎を動かす面倒に耐えられない.ミントキャンディーは愛用しているが、常用していると口腔内がなんだかヒリヒリしてきて、不快になる.有効で気に入っているのは、片道当たり 1 個のアイスである.特にチョコアイスが有効な気がする.でも、節約せねばならない.贅沢したい時は 126 円のジャイアントコーンを楽しむ.これは起承転結のある優れたアイスである.うまく包み紙を剥けるか、頂上のチョコレートをもれなく上手に齧り取ることができるか、その緊張感のあとに、平穏にアイスクリームの部分を楽しみ、やがてさくさくしたコーンの消費に向かって行く.運転中に結構長い時間、気を紛らわせることができる.しかし、通常の眠気であるなら、もっと安くても大丈夫である.62 円のアイスを最近愛用している.コンビニによっていろいろなバリエーションがあって、なかなかに選択の幅が広い.小田原(早川)のセブンイレブンには、62 円なのにずいぶん巨大なチョココーティングのアイスバーがある.これを齧りながら上りの小田原厚木道路に入ってゆくのは、なかなかに良い趣がある.
2010年5月25日火曜日
ハーモニカそうじ
ハーモニカのマウスピースの部分は、使う度に無水アルコールをガーゼに浸ませて清拭する.でも、内部まではきれいにすることができない.ときどき分解して、使い古した歯ブラシでリードプレートを掃除するのだが、唾液の乾燥皮膜のようなものが積み重なった汚れはなかなか落ちない.リードが汚れると音が出にくくなる.付着物のほとんどは有機物だろうから、パイプ洗浄剤を使えにきれいになるかもしれないと思い、パイプユニッシュを試してみた.タッパーに水を入れ、パイプユニッシュを注ぎ、汚れて音が出にくくなったリードプレートを沈めてみた.すると 2 時間も経つうちにプレートが金色に光り始めた.3 時間ばかり経って引き揚げ、よく水洗いしてから乾燥させ、ハーモニカを組み立てなおして試し吹きしてみた.すると、出にくかった音がすんなり出るようになり、全体に腰が軽くなった感じだ.これは、手っ取り早くて良い掃除方法かもしれない.
2010年5月18日火曜日
水中老眼
海底で、ノギスと物差しを使って海藻の大きさを測る研究作業がある.もう 10 年以上ほぼ毎月続けているのだが、冬の作業は辛い.動き回らないために体がしんしんと冷えて、手先と足先が次第にしびれてくる.1 年の間では 1-2 月あるいは 3 月までの短い時期のことではあるのだが、とにかく辛抱を要する.計測対象の海藻個体数が多いために、私ともうひとりのスタッフで組んで作業を行ってきた.しかし計測スタッフの加齢にともなって、辛抱ではどうにもならない困難が生じてきた.それは老眼の進行である.空気中であれば、ある程度距離を離せば文字が見える.水中では空気中との屈折率の違いで物の大きさは 1.3 倍に見えるから、それも助けになるはずである.ところが空気中と異なって、水中では濁りのきついことが多い.物差しやノギスの目盛からちょっと目を遠ざけると、時期によっては濁りのために文字が全く読めなくなる.私はまだそんなに老眼が進行していないが、わが計測パートナーは苦しみ始めている.メガネを使えばよさそうなものだが、水中でメガネを取り替えるのは厄介である.上下で近眼と老眼のレンズが分かれているダブルレンズの水中マスクを誂えてもらったようだが、近いところを見るのはかなり面倒らしい.本格的な人員交代に備えて、現在若手に作業ノウハウを教育中である.私も近い将来に迫りつつあるこの困難に、何らかの対応を準備しなければならない.
2010年5月17日月曜日
静岡海描はじまる
4 月 26 日から静岡新聞での連載が始まった.毎週月曜に科学面に掲載される「静岡海描」というコラムで、水中写真家の阿部秀樹さんの素敵な写真とお洒落なエッセイに私がコメントを書き加える.「研究室から」というタイトルで、真面目に科学的にテーマとなる生物についての補足解説を行うのである.阿部さんの原稿を見ながらコメントを入れさせて頂き、その原稿を新聞社の担当の方に送ると、やがてゲラ(校正刷り)をメール添付で送って下さる.そのメールの件名が「静岡海描 # ゲラ」(# は連載の番号)と書いてあるのだが、送られてくる度にどうも「静岡海猫(しずおかうみねこ)」に見えて仕方がない.毎週見る度にドキッとするのだから、おかしなものである.そう言えば、沼津から天城越えで下田方面に向かう時に、どこだかの国道沿いの確か左手に「温浴の宿」と書いてあるところがある.通る度にこれを「混浴の宿(こんよくのやど)」と読んではドキッとする.いずれの錯覚も同じようなことで、私の頭のメモリー構造に起因する現象だろう.
2010年5月16日日曜日
巣づくり人間
下田と筑波の間の往復で乗る電車には、いろいろな座席配置がみられる.伊豆急線でときどき遭遇するリゾート号や黒船電車では眺めの良い海側に向いて鈍角で開いたV字型にベンチ型シートが並ぶものもある.通勤電車的な横並びの席と対面で腰掛けるボックス席が共存する場合に、私は必ず横並び席に座る.膝頭の位置なんぞ気にしたり、対面の人の拡げる新聞の記事に気が散ったりしなくて済むからである.だいたい1人ぽっちで座るのに、グループが一緒に座れる場所を占拠するのは気が引ける.回転寿司屋にひとりで入ってカウンター席でなくテーブル席に座る勇気を持たない小心者である.しかしながら、乗り込んでくる乗客にはひとりでボックス席を占める方々が実に多い.なかに「巣づくり人間」とも呼ぶべき人々のいることに気付いた.どうも短時間でも周りの環境を自分の嗜好に合わせて改変しようとするようである.良し悪しの問題をおいて、とても興味深い.巣づくりでは、まず鞄や衣類を周りに置いて居住空間を確保し、靴を脱いで足を伸ばし、伸ばした足には膝かけや上着を掛ける.カーテンやブラインドをいじり、窓ぎわには飲みものや食べ物を並べる.それから何がしか食べ飲みしながら雑誌を読みふけったり、パソコン作業を始めたり、あるいは化粧をしたりする.なんだかそこの空間だけその人のもつ色合いに染まって見えるようになるから不思議である.対面型ボックス席に限らない.新幹線の座席でも、なんだか空間を自分のもつ色合いに変えようとする人、変えることの出来る人がいるように思う.海底生物の世界を思えば、海底の環境になんとか自分を馴染ませようとする生きものたちと、すみ場所の環境をなんだか力づくで好みのままに作り変えようとするものがいる.後者を生態学のはやり言葉で「生態系エンジニア」と呼んでいる.「巣づくり人間」は人間世界の生態系エンジニアなのだ.
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