2009年4月21日火曜日

途切れるくやしさ

 下田から東京に向けて車で走ってゆくとき、ラジオをつけておくことが多い.CD を聞くことはない.車載の CD プレーヤーは下の息子によっておよそ 5 年前に破壊されたからだ.スロットタイプの挿入口に何やら平べったいものを押し込んだらしく、修理不能となってそのままになっている.たいていは音楽番組でなく、AM のトーク番組を聞いている.ラジオの話題を耳で追っていれば眠気覚ましにもなるからだ.気になる話題がとり上げられている時、さあ面白そうだと次の語りを待つタイミングでトンネルに入ってしまうことがある.アンテナの張られているトンネルは私のルート上には少ないため、プツッと放送が途切れて、肝心なところで話題を拾えなくなる.急いで出口を目指しても、出口ではたいていもう話題が変わっている.知りたかったことが永遠に分からなくなる歯痒さで一杯になる.同じような経験は映像でもある.山手線など最近の首都圏の電車には液晶モニターが車両内の扉の上に取り付けられていて、乗り換え情報や天気の他に企業のコマーシャルや雑多な生活情報の提供を行なっている.クイズや4コマ漫画などやっていることもあって、しばしば見入ってしまう.見入っているうちに目的駅に到着して降りねばならなくなるのだが、クイズの答え待ちや漫画の落ちを見る直前や料理レシピの紹介直前が降車のタイミングになることがしばしばあるのだ.何とも中途半端な心持ちで降車しなければならないあの感じは本当に嫌なものである.トンネルにはアンテナをつけてほしい.電車内の放送の区切りは駅到着にタイミングを合わせてほしい.爽やかに移動させてほしいのだ.

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