2009年4月16日木曜日
幼カジメいっぱい
午前中はカジメ定期調査のために、海の中にいた.今年はカジメ幼体の定着数が例年になく多いようだ.この 3 か月の間に定期調査の基盤上へ幼カジメ 50 個体近くが加入してきた.基盤上カジメの初期数が 60 だったから、それをしのぐ勢いだ.計測 10 年目に入って老個体が次々と姿を消し、昨年までの新規加入数も低下気味であったので、私の群落は潰えてしまうかと危ぶんでいた.でも、これから持ちなおしてゆくかもしれない.今年加入の幼カジメたちの今後の生長が楽しみだ.野外群落の長期変動を考える時、齢構成および加入や生残の年変動は大切な要因であるが、それを確かめることができるほどの長期調査を続けてゆくことは、なかなかに大変なことである.もちろん短期決戦的な研究だってやるけれど、息の長い調査をこつこつと続けることも臨海実験所というポジションに所属する研究者としての責務のひとつだと考えている.
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