2008年7月1日火曜日
カジメがかわいい
2001 年から毎月計測して、生長の様子を見守ってきたカジメたちがある。カジメというのはコンブの仲間の大型海藻で、かたちは海の中の椰子の木みたいな感じだ。岩の上に根を張って固い茎を立てて、その先端に茶褐色の葉を茂らせる。でも、陸の椰子の木とはちがって、大きくても高さはせいぜい 2 m 程度なのだ。カジメがつくる海の森は生物の寄り合う場所なので、海辺からカジメがごっそり無くなったりすると、生き物たちもごっそりいなくなる。そんなわけで、カジメを大事にする必要があって、ずっと調べている。いつどんな時によく育つか、どれくらい生きるか、どんなふうに子供を分散させるか、競争はあるか、動物とはどんな関係にあるか・・・などなど知りたいことは尽きない。そんなわけで、毎月水深 10 m まで潜っていって、決まったカジメたち 60 本ばかりの生長データをとってくる。カジメにもずいぶんと個性があって、ノッポや太ったの、スベスベできれいなのやできものや付着物で被われたもの、真っ直ぐ伸びたものやなんだかグニャグニャ曲がったもの、などいろいろある。違いが分かるので、毎月眺めていると、なんだかかわいく思えてくる。8 年目になって、最初の頃の個体はほとんどが死んでしまった。寿命は長くても 6-7 年程度なのだ。でも、その後植え足したものたちもあり、自然に生えてきたものもあって、まだまだ付き合いは続いている。カジメ君たち今月も会いにいくよ!
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