2010年4月30日金曜日
200 ml の幸せ
よほどの必要がない限り、ペットボトルや缶の飲料を買わない.コーヒーならまだしも、お茶などどう考えても割高である.水なんぞはなぜ日本で買う必要があるのだか分からない.子供の頃の東京の水道水はひどく塩素臭かった記憶があるが、それでも飲んで健康でいることができた.最近の東京で蛇口から出る水はずいぶんと美味しいと思う.わざわざ容器に入った水なんぞ買わなくても良いではないか.でも、出張に出ると道中でなにかしら飲みたくなる.私の場合は下田と筑波の間の往復がもっとも多く、片道は約 4 時間である.喉が渇いても経済を考えれば我慢すべきである.片道に 100 円投じて飲み物を買うと、年間 20 往復以上するわけなので、少なくとも 4,000 円は消えてゆく.だからといって、小学生がもって歩くような大きな水筒を書類鞄にくっつけて持ち歩く気にはなれない.私が飲みたいのはほんの一口(ひとくち)なのだ.そんなストレスを抱えていたら、今年に入ってスーパーの食器売り場のコーナーで 200 ml のステンレスボトルを見つけた.タイガーのサハラマグシリーズのいちばん小さなもので、1,800 円ばかりだったので即座に買い求めた.フタは取り外せるキャップ式で、広口型なので、飲み物を容器から直接飲める.小さなコップにフタをして持ち歩いているような感覚だ.外径が 6 cm 程度、長さが 13 cm ばかりで、書類鞄の本やら筆入れやらの隙間に押し込んでも鞄のかさが増えない.これに入れたての熱いコーヒーを満たして、出張の供としたら、とても快適である.飲みたい分だけ飲んでフタをする.それを 3-4 度も繰り返せば中身はなくなるのだが、私にはそれで十分なのだ.筑波との間はとっくに 9 往復以上したので、値段的にも十分に元を取った.女房にキルト生地で専用の袋を作ってもらい、まるで洋服を着込んだかのような感じで、最近ではすっかり私の鞄の重要な内部パーツに成りきっている.頼もしいお供ができて、私も幸せである.決して失くしたりはしないぞ.
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